【帯広・スポーツ選手の足首捻挫】痛みが引いたから復帰して大丈夫?繰り返す捻挫と「足首の不安定性」

「捻挫だから、そのうち治ると思っていた」
「痛みはなくなったから、もう大丈夫」
「でも、また同じ足首を捻ってしまった」
サッカー、バスケットボール、バレーボールなどのスポーツをしている選手から、こうした話を聞くことがあります。
足首の捻挫はスポーツ現場では非常に身近なケガです。
そのため、骨折や大きな損傷がなければ、
「少し休めば大丈夫」
「腫れが引いたから復帰しよう」
と考えられやすいケガでもあります。
しかし、ここで一つ知っておいてほしいことがあります。
「痛みがなくなった」ことと、「競技に必要な足首の機能が戻った」ことは、必ずしも同じではありません。
足首の捻挫で傷めるのは「靭帯」だけではない
一般的な足首の捻挫では、足首を内側にひねり、外側にある靭帯を傷めるケースが多くみられます。
もちろん、損傷した組織の状態を確認することは重要です。
しかしスポーツ復帰を考えるときには、それだけでは十分ではありません。
足首を捻ったあとには、
- 足首の可動域
- 筋力やパワー
- バランス能力
- 足首の位置を感じ取る感覚
- ジャンプや着地
- 切り返し
- 「また捻りそう」という不安感
など、さまざまな部分に問題が残っていることがあります。
2021年に改訂された足関節捻挫の臨床ガイドラインでも、足首の可動域やバランス、ジャンプ・着地能力などを評価することの重要性が示されています。
つまり、
腫れが引いた。
歩いても痛くない。
だから競技復帰。
これだけでは判断できないということです。
「もう痛くないのに、また捻る」のはなぜ?
ここが今回の記事で一番伝えたいところです。
一度捻挫した選手の中には、
「痛みはないけど足首がグラグラする」
「切り返しの時だけ怖い」
「何度も同じ側を捻る」
「踏ん張りが効かない」
「片足着地が安定しない」
という状態が残ることがあります。
こうした捻挫後の不安定感が長く続く状態は、**慢性足関節不安定症(Chronic Ankle Instability:CAI)**と呼ばれることがあります。
臨床ガイドラインでも、慢性足関節不安定症では足首だけでなく、足・足首・膝・股関節を含めた感覚運動系や、動的バランス、機能的な動作を評価することが挙げられています。
だからATHBASE整体院では、
「足首を捻ったから、足首だけを見る」
とは考えていません。
足首の捻挫なのに「股関節」まで見る理由
例えば、片足でジャンプして着地してみてください。
足首だけで身体を支えているでしょうか?
違います。
足首、膝、股関節、骨盤、体幹。
身体全体で衝撃を受け止めています。
さらにサッカーやバスケットボールでは、そこから急激に方向を変えたり、相手と接触したり、次の動作へ移ったりします。
そのため、足首自体の状態が良くても、
片足で身体を支えられない
股関節をうまく使えない
着地した時に身体が大きく崩れる
といった状態が残っていれば、競技中の足首への負担を考える必要があります。
ATHBASE整体院では、足首の捻挫後の選手を見る際にも、必要に応じて足首だけではなく、膝・股関節・体幹、そして実際のスポーツ動作まで確認します。
「どこを捻ったのか」だけではなく、
「なぜ、その足首に負担が集中したのか?」
まで考えていくためです。
「テーピングをしていれば大丈夫」でもない
捻挫後にテーピングやサポーターを使用している選手も多いと思います。
もちろん、これらは状況によって有用な選択肢になります。
ただし、
サポーターをしている=足首の機能が完全に戻った
という意味ではありません。
2021年の臨床ガイドラインでも、慢性足関節不安定症に対して、ブレースやテーピングなどの外部サポートだけを単独で用いてバランス・姿勢制御を改善しようとすることは推奨されていません。運動療法などを組み合わせることが重要になります。
足首周囲の筋力やバランス、身体をコントロールする能力そのものを取り戻していくことが大切です。
では、いつスポーツに復帰していいの?
ここも「痛くなければOK」だけではありません。
スポーツ復帰を考える際の国際的なコンセンサスとして、PAASS frameworkという考え方があります。
PAASSでは、足首捻挫後の競技復帰を考える際に、次の5つの領域を見ることが提案されています。
P:Pain(痛み)
競技中や過去24時間の痛み
A:Ankle impairments(足首の機能)
可動域、筋力、持久力、パワー
A:Athlete perception(選手自身の感覚)
「足首が安定している」「競技に戻れそう」と本人が感じられているか
S:Sensorimotor control(感覚運動制御)
固有感覚、動的バランス
S:Sport / functional performance(競技・機能的パフォーマンス)
ジャンプ、ホップ、切り返し、競技特有の動作、通常練習を完遂できるか
つまり、
「押して痛くないから復帰」
ではなく、
実際にスポーツで必要な動きができるところまで確認する。
これが重要です。
なお、PAASSは専門家のコンセンサスに基づく評価フレームワークであり、「この数値を超えれば必ず復帰してよい」という一律の合格基準が確立されているわけではありません。競技やケガの状態なども含めて判断する必要があります。
ATHBASE整体院が「動作」まで見る理由
十勝・帯広のATHBASE整体院には、サッカー、野球、バスケットボール、陸上など、さまざまな競技の選手が来院します。
スポーツ選手を見ていると、
「日常生活では痛くない」
ところまで戻っていても、
「全力で走る」
「片足で着地する」
「急激に方向転換する」
といった競技動作になると、まだ左右差や不安定さが見えることがあります。
だからこそATHBASE整体院では、必要に応じて、
足首の状態を見る
可動域を見る
筋力を見る
片足立ちを見る
ジャンプを見る
着地を見る
走りを見る
競技動作を見る
そこまで含めて身体を評価していきます。
整体院だから、ベッドの上だけで終わる。
それではスポーツ選手には足りないと考えているからです。
捻挫を繰り返している選手ほど、一度しっかり見てほしい
「また捻ったけど、いつものことだから」
そう言う選手もいます。
でも、
何度も捻挫することを「クセだから仕方ない」で終わらせないでほしい。
一度捻挫したあとに残った機能低下や動作の問題が、その後のスポーツに影響している可能性もあります。
特に、
「何度も同じ足首を捻っている」
「痛みはないけどグラグラする」
「ジャンプの着地が怖い」
「切り返しで足首に不安がある」
「サポーターを外すのが怖い」
「捻挫後、以前のようにプレーできない」
という選手は、一度現在の足首と身体の状態を確認してみる価値があります。
ただし、「ただの捻挫」と決めつけないことも大切
足首を捻ったあとに強い腫れや痛みがある場合、すべてが単純な靭帯損傷とは限りません。
骨折など、医療機関での評価が必要なケースもあります。
特に、体重をかけられない、骨の特定部位に強い圧痛がある、腫れや痛みが非常に強い、時間が経っても症状が改善しないといった場合には、自己判断せず整形外科などの医療機関への受診をおすすめします。
ATHBASE整体院でも、状態によって医療機関での画像検査や診察が必要と判断した場合には、受診をご案内しています。
まとめ|「痛くない」の、その先へ
足首の捻挫は、スポーツでは珍しいケガではありません。
だからこそ軽く考えられやすい。
でも、選手にとって本当に大切なのは、
「痛みがなくなること」だけではありません。
思い切り走れる。
怖がらずに切り返せる。
ジャンプして着地できる。
試合で自分のプレーができる。
そこまで戻って初めて、本当の意味でスポーツへの復帰を考えられるのではないでしょうか。
学生スポーツの時間は限られています。
だからこそ、
その限られた時間の中で、できることを一つひとつ積み重ねる。
ATHBASE整体院では、痛みのある場所だけを見るのではなく、身体全体の状態やスポーツ動作まで確認しながら、選手が思い切り競技に取り組める身体づくりをサポートしています。
十勝・帯広で、足首の捻挫後の痛み、繰り返す捻挫、足首の不安定感、スポーツ復帰にお悩みの方は、ATHBASE整体院へお気軽にご相談ください。
「捻挫は治ったはずなのに、何となく怖い」
その感覚も、大切な身体からのサインかもしれません。
参考文献
Martin RL, et al. Ankle Stability and Movement Coordination Impairments: Lateral Ankle Ligament Sprains Revision 2021. J Orthop Sports Phys Ther. 2021;51(4):CPG1-CPG80.
Smith MD, et al. Return to sport decisions after an acute lateral ankle sprain injury: introducing the PAASS framework—an international multidisciplinary consensus. Br J Sports Med. 2021;55(22):1270-1276.


