【帯広・ハムストリング肉離れ】痛みがなくなったら走っていい?再発しやすい理由とスポーツ復帰の目安

「歩くのはもう痛くない」

「軽く走っても大丈夫だった」

「じゃあ、次の試合には出てもいいですか?」

ハムストリングの肉離れをしたスポーツ選手から、よく聞かれる質問です。

特にサッカー、陸上、野球など、ダッシュや急加速を繰り返す競技では、

「できるだけ早く練習に戻りたい」

「次の大会に間に合わせたい」

という選手も多いと思います。

もちろん、競技復帰を急ぎたい気持ちはよく分かります。

しかし、ハムストリングの肉離れで注意したいのが、

「痛みがなくなった=全力で走れる状態」とは限らない

ということです。

ハムストリングの肉離れは、競技復帰後の再受傷が問題になりやすいケガの一つです。

今回は、十勝・帯広でスポーツ選手のケアを行うATHBASE整体院が、ハムストリング肉離れがなぜ繰り返しやすいのか、そして競技復帰までに何を確認したいのかを解説します。

そもそも「ハムストリング」とは?

ハムストリングは、太ももの後ろにある筋肉の総称です。

主に、

・大腿二頭筋
・半腱様筋
・半膜様筋

などから構成されています。

膝を曲げたり、股関節を伸ばしたりするだけでなく、走る・止まる・ジャンプするといったスポーツ動作で大きな役割を果たしています。

特に高速で走っているときには、脚が前方へ振り出された後、ハムストリングには大きな負荷がかかります。

そのため、

サッカーのスプリント

陸上の全力疾走

野球のベースランニング

などで肉離れが起こることがあります。

「ブチッ」とならなくても肉離れは起こる

肉離れというと、

「ブチッと音がした」

「突然激痛が走って倒れた」

というイメージを持つ方もいるかもしれません。

しかし、すべてがそのような症状とは限りません。

「走った瞬間に太ももの裏がピリッとした」

「練習後から張りが強くなった」

「最初は走れたけど、だんだん痛くなった」

というケースもあります。

痛みの程度だけで損傷の大きさを自己判断するのはおすすめできません。

特に強い痛みや腫れ、内出血がある、歩行が難しい、明らかな筋力低下がある場合などは、整形外科などの医療機関での評価が必要になることがあります。

なぜハムストリングの肉離れは「再発」が問題になるのか?

ここが今回、一番伝えたいポイントです。

過去にハムストリングを傷めたことがある選手は、その後のハムストリング損傷リスクが高くなることが研究で示されています。

2020年のシステマティックレビュー・メタ解析では、71,324人のアスリートを対象とした研究をまとめ、ハムストリング損傷歴があることや、最近ハムストリングを傷めていることが、その後の損傷リスクと強く関連していたと報告されています。British Journal of Sports Medicine

つまり、

「一回治ったから、もう大丈夫」

とは簡単に考えられないケガなのです。

痛みがなくなったのに、なぜまた肉離れする?

例えば肉離れをして数日〜数週間。

日常生活で痛みがなくなった。

軽いジョギングもできる。

ストレッチしても大丈夫。

ここまでくると、

「もう治った」

と感じる選手も多いと思います。

しかし、日常生活とスポーツではハムストリングにかかる負荷がまったく違います。

歩ける

↓

ジョギングできる

↓

少し速く走れる

↓

ダッシュできる

↓

全力疾走できる

↓

急加速・急減速できる

↓

相手やボールに反応しながら全力でプレーできる

これらはすべて同じではありません。

特にハムストリングの肉離れでは、競技復帰時に筋力や柔軟性、圧痛などが残っていることが、その後の再受傷リスクと関連する可能性も報告されています。British Journal of Sports Medicine

だからこそ、

「痛くないか?」だけでなく、「競技で必要な負荷に耐えられるか?」

を見る必要があります。

「ストレッチして柔らかくすればいい」でもない

肉離れをすると、

「太ももの裏が硬いから、もっとストレッチした方がいい」

と思う方もいるかもしれません。

もちろん、必要に応じて柔軟性を確認することはあります。

しかし、

肉離れ=ハムストリングが硬い=ストレッチすれば解決

という単純な話ではありません。

ハムストリング損傷後のリハビリテーションでは、筋肉に適切な負荷を段階的にかけることや、筋力トレーニング、アジリティ、体幹を含めたトレーニングなどが検討されます。

システマティックレビューでは、ハムストリングへの負荷を段階的に高める運動が競技復帰に有用である可能性や、筋力トレーニングと体幹安定化・アジリティ運動を組み合わせることが再受傷を減らす可能性が報告されています。PMC

一方で、ストレッチ単独については、再発予防や競技復帰への効果を明確に結論づけるだけの根拠は十分ではありません。PMC

大切なのは、

「伸ばせるか」だけではなく、「スポーツで必要な力を出せるか」

という視点です。

「走れた」から「全力で走れる」へ

ハムストリング肉離れから競技復帰するとき、ATHBASE整体院で特に大切にしているのが実際の動作確認です。

ベッドの上で、

「押しても痛くありません」

「ストレッチしても大丈夫です」

となっていても、それだけではスポーツ復帰の判断材料として十分とはいえません。

研究でも、ハムストリング損傷後の競技復帰について、痛み、筋力、柔軟性、機能的パフォーマンスなど複数の項目が判断材料として用いられてきました。一方で、「この数値なら必ず安全」という完全に統一された復帰基準は確立されていません。PMC

そのため実際には、

ジョギング

ランニング

加速

スプリント

ジャンプ

切り返し

競技特有の動作

と、負荷を段階的に上げながら確認していくことが重要です。

ATHBASE整体院が「施術して終わり」にしたくない理由

肉離れで来院された選手に施術を行い、

「さっきより痛くない!」

「走れそう!」

という変化が出ることがあります。

もちろん、その変化は嬉しいことです。

しかし、そこで終わりではありません。

その場で痛みが軽減したことと、損傷した組織が十分に回復し、全力のスポーツ負荷に耐えられる状態になったことは同じではないからです。

特に肉離れは、競技復帰後の再受傷が課題となります。

だからATHBASE整体院では、

「今日、痛みがどう変わったか」

だけではなく、

「この先、どう競技へ戻していくか」

まで考えます。

大会が近い選手ほど「無理する・休む」の二択にしない

学生スポーツでは、

「来週、大事な大会があります」

「最後の大会なので出たいです」

という相談もあります。

もちろん、医学的に競技を中止して医療機関での評価が必要な状態であれば、試合より身体を優先する必要があります。

一方で、

「痛いから全部休む」

「大会だから無理して出る」

この二択だけではありません。

現在の状態を確認する。

できる運動と避けたい負荷を整理する。

必要なケアをする。

段階的に負荷を戻す。

そして競技復帰に必要な動きを確認する。

限られた時間の中でも、できることはあります。

ATHBASE整体院では、選手の「試合に出たい」という気持ちを大切にしながら、身体の状態を確認して、その時点でできるサポートを考えていきます。

こんな症状は自己判断せず医療機関へ

すべての太もも裏の痛みが、一般的な軽度の肉離れとは限りません。

特に、

・強い痛みで歩くことが難しい
・大きな内出血や腫れがある
・「ブチッ」という感覚や音があった
・明らかな筋力低下がある
・お尻に近い部分に強い痛みがある
・成長期の選手で、骨の付着部付近に強い痛みがある

といった場合には、整形外科などの医療機関での評価が必要になることがあります。

成長期の選手では、筋肉の損傷だけではなく坐骨結節などの裂離骨折も鑑別として考える必要があります。

ATHBASE整体院でも、必要と判断した場合には医療機関での診察や画像検査をご案内します。

まとめ|「痛くない」より「思い切り走れる」まで

ハムストリング肉離れで本当に目指したいのは、

日常生活で痛くなくなることだけではありません。

思い切り走れる。

全力で加速できる。

急に止まれる。

方向転換できる。

ボールを蹴れる。

そして、

再びケガをする不安をできるだけ減らして、自分のプレーができる。

そこまで考えて競技復帰を進めることが大切です。

過去のハムストリング損傷は、その後の損傷リスクと関連することが研究でも示されています。だからこそ、一度肉離れを経験した選手ほど、「痛みがなくなったから終わり」ではなく、その先まで身体を整えていくことが重要です。British Journal of Sports Medicine

学生スポーツの時間は限られています。

だからこそ、その中でできることを一つひとつ積み重ねる。

十勝・帯広のATHBASE整体院では、ハムストリングの状態だけではなく、股関節・体幹・足首など身体全体の状態や、ランニング・ジャンプ・切り返しなど実際のスポーツ動作まで確認しながら、競技復帰をサポートしています。

十勝・帯広で、

ハムストリングの肉離れ、太もも裏の痛み、肉離れ後の違和感、繰り返す肉離れ、スポーツ復帰についてお悩みの方は、お気軽にATHBASE整体院へご相談ください。

「痛くなくなった」の、その先へ。

また思い切り走れる身体を、一緒につくっていきましょう。

ATHBASE整体院 公式サイト


参考文献

Green B, et al. Recalibrating the risk of hamstring strain injury (HSI): a 2020 systematic review and meta-analysis of risk factors for index and recurrent hamstring strain injury in sport. British Journal of Sports Medicine. 2020. British Journal of Sports Medicine

Rudisill SS, et al. Evidence-Based Management and Factors Associated With Return to Play After Acute Hamstring Injury in Athletes: A Systematic Review. Orthopaedic Journal of Sports Medicine. 2021. PMC

Hickey JT, et al. London International Consensus and Delphi study on hamstring injuries part 3: rehabilitation, running and return to sport. British Journal of Sports Medicine. 2023. British Journal of Sports Medicine

van der Horst N, et al. Return to Play After Hamstring Injuries: A Qualitative Systematic Review of Definitions and Criteria. Sports Medicine. 2016.

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