腰椎分離症の再発を防ぐには?|股関節・胸椎・体幹をどう考えるか

こんにちは。十勝・帯広でATHBASE整体院を運営している、理学療法士の河江将司です。

腰椎分離症のリハビリを終えて、

「もうスポーツに戻っていいと言われたけど、本当に大丈夫?」

「一度治ったのに、また腰が痛くなってきた」

そんな不安を抱えて来院される方がいます。

腰椎分離症は、骨が治ればすべて終わりではありません。

スポーツ復帰後に再発を防ぐためには、腰だけではなく、身体全体を見ることが大切です。

今回は、特に私が注目している

「股関節・胸椎・体幹」

についてお話しします。


① 股関節|腰の代わりに動いていませんか?

走る、ジャンプする、切り返す。

スポーツでは股関節が大きな役割を果たします。

しかし、股関節が十分に動かない状態では、本来股関節で行いたい動きを、腰で補っていることがあります。

もちろん、

「股関節が硬い=腰椎分離症になる」

という単純な話ではありません。

ただ、腰椎分離症の選手を評価するときには、股関節の可動性を見ることが重要です。

2026年の思春期ラグビー選手を対象とした前向き研究でも、股関節外旋可動域の小ささと腰椎分離症との関連が報告されています。


② 胸椎|背中が動かない分、腰が頑張っていませんか?

次に見るのが胸椎、いわゆる背中です。

投げる、打つ、走る、ひねる。スポーツでは胸椎の動きも重要です。

胸椎が動きにくければ、身体を動かすために腰椎の動きが増えることがあります。

これも、

「胸椎が硬いから分離症になる」

ということではありません。

大切なのは、「腰に動きが集中していないか?」という視点です。

先ほどの2026年の研究では、胸椎後弯の大きさと腰椎分離症との関連も報告されています。


③ 体幹|腹筋が強いだけではありません

「腰椎分離症だから体幹を鍛えましょう」と言われることも多いと思います。

もちろん体幹機能は重要です。

でも、

体幹=プランクをたくさんする

ではありません。

スポーツでは、

動きながら身体をコントロールする力

が必要です。

2026年の研究では、スポーツをしている腰椎分離症患者を対象に、体幹安定性の低下と再発との関連が報告されています。

「一度できた」ではなく、

「競技中に繰り返しできる」

ことが重要です。


「できる」と「疲れてもできる」は違う

ここは、理学療法士として医療現場にいた経験と、スポーツトレーナーとして現場にいた経験の両方から強く感じる部分です。

医療現場では、

「痛くない」

「スクワットができる」

「片脚立ちができる」

ということを確認できます。

でも、スポーツ現場では、それを何度も繰り返します。

練習や試合の後半になれば、疲労も出てきます。

すると、

  • 股関節がうまく使えなくなる
  • 体幹のコントロールが落ちる
  • 動作が崩れる
  • 腰への負担が増える

ということもあります。

だから私は、

「できるか?」だけではなく、「疲れてもできるか?」

まで考えてスポーツ復帰を見ています。


ATHBASE整体院で大切にしていること

腰椎分離症のお子さまをみるとき、腰だけを確認して終わりにはしません。

股関節、胸椎、体幹、片脚動作、スクワット、ジャンプ・着地など、身体全体の動きを確認します。

そして、

「この身体で、本当に競技の負荷に戻って大丈夫なのか?」

というところまで考えます。

もちろん、痛みが再発している場合は、まず整形外科などの医療機関で状態を確認することが大切です。

そのうえで、

「リハビリをしているけど、なかなか痛みが取れない」

「復帰OKと言われたけど不安」

「一度治ったのに、また腰が痛くなった」

という方には、身体全体の動きを確認することも一つの方法です。


まとめ

腰椎分離症の再発を考えるとき、

腰だけを見るのではなく、身体全体を見る。

特に、

股関節

腰の代わりに動きを補っていないか。

胸椎

上半身の動きを腰だけで補っていないか。

体幹

動きながら身体をコントロールできているか。

この3つは、ぜひ確認してほしいポイントです。

そして、「できる」から「競技の中で繰り返しできる」へ。

ここまで考えることが、スポーツ復帰後の再発予防には大切だと私は考えています。

腰椎分離症は、「骨が治ったら終わり」ではありません。

その先にある、「また安心してスポーツを続けられる身体をつくること」

まで考えていきましょう。

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参考文献

  1. Association between core stability and recurrence of lumbar spondylolysis in athletes. Journal of Orthopaedic Reports. 2026. (sciencedirect.com)
  2. Incidence and Risk Factors for Lumbar Spondylolysis in Adolescent Rugby Players: A Prospective Study. 2026. (pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  3. Immediate physical therapy is beneficial for adolescent athletes with active lumbar spondylolysis: a multicentre randomised trial. British Journal of Sports Medicine. 2026. (pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  4. Rehabilitation Considerations for Spondylolysis in the Youth Athlete. International Journal of Sports Physical Therapy. 2020. (pmc.ncbi.nlm.nih.gov)
  5. Rates of Return to Sports and Recurrence in Pediatric Athletes after Conservative Treatment for Lumbar Spondylolysis. Spine Surgery and Related Research. 2022. (pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  6. Management of lumbar spondylolysis in the adolescent athlete: a review of over 200 cases. 2022. (pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)

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