「スポーツ復帰OK」と言われたけど不安…|腰椎分離症の復帰前に確認したいこと

こんにちは。十勝・帯広でATHBASE整体院を運営している、理学療法士の河江将司です。
腰椎分離症の治療やリハビリを続けて、
「もうスポーツに戻っていいですよ」と言われた。
選手は長いリハビリ期間を過ごして、大好きなスポーツに復帰できる。それは嬉しいですよね!
でも、「本当に大丈夫なのかな?」「再発しないかな?」と不安になる保護者の方も少なくありません。
実際、腰椎分離症はスポーツ復帰後に再発するケースもあります。
だからこそ私は、「復帰していいか」だけではなく、
「安心して復帰できる身体になっているか」「受傷前よりも活躍できる身体になっているか」
を確認することが大切だと考えています。
今回は、ATHBASE整体院で腰椎分離症のスポーツ復帰前に確認したいポイントを紹介します。
「痛くない=すぐ復帰」ではありません
まず知っておいてほしいのが、
痛みがなくなったことと、スポーツに必要な身体機能が戻ったことは同じではない
ということです。
腰椎分離症の治療では、まず腰椎の状態を確認しながら、必要に応じてスポーツ活動を制限したり、コルセットを使用したりします。
その後、状態に合わせてリハビリを進め、少しずつスポーツへ戻っていきます。
つまり、「痛みがないから今日から全力練習!」ではなく、
「今の身体で、どこまで負荷をかけても大丈夫なのか」
を段階的に確認することが重要です。
研究でも「復帰後の再発」は無視できない
2022年に発表された小児・思春期アスリートを対象とした研究では、保存療法後のスポーツ復帰率は非常に高い一方、復帰後に腰椎分離症が再発するケースも報告されています。
つまり、多くの選手はスポーツに戻れる。
一方で、「戻れた=再発しない」ではない。ということです。
さらに、骨癒合が確認された思春期アスリートでも、スポーツ復帰後に再発したケースが報告されています。
だからこそ、復帰直後の身体の状態を見ることが大切です。
ATHBASE整体院で確認したい5つ
ここからは、私がスポーツトレーナーとしてチームに帯同していた際に、最低限、腰椎分離症から復帰を考えるときに確認していたポイントです。
※以下は医師によるスポーツ復帰許可に代わるものではありません。
① 腰の痛みが本当に落ち着いているか
まずは当然ですが、痛みです。
普段の生活でも痛くないは当たり前ですが、
・走ると痛い
・ジャンプすると痛い
・練習後に痛くなる
・次の日に腰が重い
という場合は、まだ身体がスポーツの負荷に十分対応できていない可能性があります。
特に大切なのは、「その場で痛くない」だけではなく、「運動後や翌日にどうなるか」を見ること。
スポーツ復帰では、運動量を少しずつ増やしながら身体の反応を確認していくことが大切です。
② 股関節がしっかり動くか
腰椎分離症だからといって、腰だけを見ていてはいけません。
例えば股関節が硬いと、腰に過度に負担がかかる可能性があります。
スポーツ動作では、股関節は非常に重要です。
そのため復帰前には、股関節が必要な範囲で動いているかを確認します。
③ 体幹だけでなく「身体全体」で支えられるか
腰椎分離症のリハビリでは、「体幹を鍛えましょう」と言われることがあります。
もちろん体幹機能は重要です。
ただし、体幹だけ強くすればいいわけではありません。
股関節や下肢がうまく働かなければ、スポーツ動作の中で腰に負担が集まることがあります。
そこで、
・スクワット
・片脚立ち
・片脚スクワット
などの基本動作を確認します。
大切なのは、「筋力があるか」だけではなく、「動作の中で使えているか」です。
④ ジャンプ・着地・切り返しが安定しているか
スポーツに戻るなら、最終的にはスポーツに近い動作を確認する必要があります。
例えば、
・ジャンプ
・着地
・片脚での着地
・方向転換
・減速
などです。
腰椎分離症の選手が、「普通に歩けます」「痛みはないです」というだけでは、競技復帰の準備ができているとは判断できません。
競技で必要になる動作へ少しずつ近づけていくことが重要です。
⑤ いきなり「全力」に戻していないか
個人的には、ここがかなり重要だと考えています。
例えば、「今日から練習OKです」と言われたとしても、いきなり100%の練習量に戻すことはお勧めできません。
もちろん実際の進め方は、病変の状態や競技、リハビリの進み具合によって変わります。
大切なのは、「復帰する日」を決めることより、「復帰する過程」を丁寧に作ること。です。
医療現場でできても、スポーツ現場では負荷が全く違う
ここは、私自身が理学療法士としてリハビリに携わり、スポーツトレーナーとして実際のスポーツ現場にも関わってきたからこそ、強く感じる部分です。
リハビリ室では、
歩く。
走る。
スクワットをする。
片脚で立つ。
ジャンプする。
こうした動作が問題なくできるようになって、「もう大丈夫そうですね」となることがあります。
でも、実際のスポーツ現場に戻るとどうでしょうか。
走る・急に止まる・方向転換する・相手を避ける・ジャンプする
など、これらを何度も繰り返します。
競技特有の動作であれば、蹴る・打つ・投げるなど、それを練習時間の中で何度も繰り返します。
病院で「できる動作」と、スポーツ現場で「繰り返し続ける動作」は、負荷が全く違います。
私は、このギャップを非常に重要だと考えています。
「疲労」も復帰後の痛みに関係する
スポーツ復帰後に腰が痛くなったとき、「また分離症が悪くなったのでは?」と心配になる方もいると思います。
もちろん、痛みが出た場合には医療機関で状態を確認することが大切です。
一方で、単純に身体がスポーツの負荷に耐えられていないという可能性も考える必要があります。
例えば、
「練習の最初は痛くない」
でも、
「練習の後半になると腰が痛くなる」
「練習が終わったあとに痛い」
「翌朝に腰が重い」
という場合。
これは、スポーツで求められる負荷量に対して、身体の準備がまだ十分ではない可能性があります。
いわゆる「疲労」です。
「できる」と「繰り返せる」は違う
私はスポーツ復帰を考えるとき、「その動作ができるか」だけではなく、
「その動作を繰り返しても問題ないか」を見ることが重要だと考えています。
これは腰椎分離症に限った話ではありません。
スポーツ障害全般に共通する考え方です。
腰椎分離症の復帰は「病院か整体か」の二択ではありません
ここは誤解してほしくないところです。
腰椎分離症は疲労骨折です。
そのため、診断や病変の状態確認、骨癒合の判断、スポーツ復帰の医学的な判断については、整形外科などの医療機関で確認することが重要です。
ATHBASE整体院が行うのは、それに代わるものではありません。
医療機関で診断・治療を受けたうえで、
「身体の動きに問題が残っていないか」
「スポーツ復帰に向けて何を確認すればいいか」
という部分を一緒に考えていきます。
私が「復帰後」まで見る理由
理学療法士として医療現場にいたからこそ、
「痛みがなくなった」
「動作ができるようになった」
というところまでの評価だけでは、スポーツ復帰には不十分だと感じることがあります。
そして、スポーツトレーナーとして現場に立ったからこそ、
実際の練習では、どれくらいのスピードで、どれくらいの回数を、どれくらいの時間、身体に負荷がかかるのか
を考える必要があると感じています。
医療とスポーツ。
この2つの現場には、どうしてもギャップがあります。
だからこそ私は、
「医療的には復帰できる」から一歩進んで、「実際の競技環境でも耐えられる身体なのか」
まで考えていきたいと思っています。
腰椎分離症からのスポーツ復帰で大切なのは、
「いつ復帰するか」だけではありません。
「どんな状態なら、どのくらいの負荷から復帰できるのか」
を考えること。
それが、再発を防ぎながらスポーツを続けていくために重要だと考えています。
こんな方は一度ご相談ください
・腰椎分離症のリハビリをしているけれど不安
・医師からスポーツ復帰OKと言われたけれど怖い
・練習に戻ったら腰に違和感が出てきた
・以前と同じように動けない
・腰椎分離症の再発が心配
・復帰前に身体の状態をチェックしてほしい
このような場合は、ぜひ一度ご相談ください。
ATHBASE整体院では、医療機関での診断・治療方針を尊重しながら、股関節・胸椎・足関節・体幹・基本動作・スポーツ動作などを確認し、競技復帰に向けた身体づくりをサポートしています。
まとめ
腰椎分離症のスポーツ復帰で大切なのは、
「痛くないから戻る」だけではありません。
復帰前には、
- 腰の痛みが落ち着いているか
- 股関節がしっかり動くか
- 身体全体で身体を支えられるか
- ジャンプ・着地・切り返しができるか
- 段階的に競技負荷を上げられるか
こうした点を確認することが重要です。
もちろん、これらは医師による復帰判断に代わるものではありません。
腰椎分離症は、
「骨が治ったら終わり」ではなく、「スポーツを続けられる身体に戻す」ことまで考えることが大切です。
「スポーツ復帰OKと言われたけれど、まだ不安」
そんな方は、一度現在の身体の状態を確認してみませんか?
ATHBASE整体院では、腰椎分離症からのスポーツ復帰に向けた身体の評価・動作チェックを行っています。
ご予約・ご相談は公式LINEよりお気軽にお問い合わせください。
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参考文献
- Kasamasu T, et al. Rates of Return to Sports and Recurrence in Pediatric Athletes after Conservative Treatment for Lumbar Spondylolysis. Spine Surgery and Related Research. 2022.
- Tatsumura M, et al. Characteristics of recurrent cases after conservative therapy in adolescent lumbar spondylolysis. Scientific Reports. 2022.
- Choi JH, et al. Management of lumbar spondylolysis in the adolescent athlete: a review of over 200 cases. The Spine Journal. 2022.
- Tsukada M, et al. Factors associated with return to play following conservative treatment for lumbar spondylolysis among young athletes. Journal of Bodywork & Movement Therapies. 2024.
- Immediate physical therapy is beneficial for adolescent athletes with active lumbar spondylolysis: a multicentre randomised trial. British Journal of Sports Medicine. 2026.



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