【帯広・十勝の成長期スポーツ障害】「最近、急に身長が伸びた」は要注意?PHVとケガの関係を論文から考える

「この半年で急に身長が伸びました」

成長期のスポーツ障害について身体を見ていると、保護者の方からこんな話を聞くことがあります。

そして、

「最近、膝が痛いと言うようになった」

「かかとを痛がるようになった」

「今までなかった腰痛が出てきた」

といった変化が重なることもあります。

では、

身長が急に伸びることと、スポーツ障害には本当に関係があるのでしょうか?

結論から言うと、近年の研究では、成長のスピードや成熟段階と、成長期アスリートのケガには一定の関連があることが示されています。

特に重要なキーワードが、

PHV(Peak Height Velocity:身長最大発育速度)

です。

今回は北海道帯広市のATHBASE整体院が、PHVと成長期のスポーツ障害について、研究をもとに詳しく解説します。


PHVとは?「身長が最も伸びる時期」のこと

PHVとは、

Peak Height Velocity

の略です。

日本語では「身長最大発育速度」などと表現されます。

簡単に言えば、

人生の中で、身長が最も速いスピードで伸びる時期

です。

思春期になると、子どもの身体は急速に変化します。

身長が伸びる。

体重が増える。

骨格が変わる。

筋肉量が変化する。

身体の各部分の長さや比率も変わる。

こうした変化は、すべて同じタイミング・同じスピードで起こるわけではありません。

そして非常に重要なのが、

PHVのタイミングには大きな個人差がある

ということです。


「中学1年生だから同じ身体」ではない

成長期のスポーツを見るときに、僕が大切だと思っていることの一つです。

同じ13歳。

同じ中学1年生。

同じサッカーチーム。

でも、身体の成熟度は同じではありません。

まだ成長スパート前の選手。

まさに急激に身長が伸びている選手。

すでにPHVを過ぎた選手。

これらの選手が、同じチームで同じ練習をしていることがあります。

2021年のレビューでは、ユースサッカー選手では成熟に伴う身体的・体力的変化には大きな個人差があり、特にPHV周辺ではトレーニング負荷やケガのリスクを考慮する必要性が指摘されています。 サイエンスダイレクト

つまり、

「年齢が同じ=身体の状態も同じ」

ではないということです。


なぜ身長が伸びる時期にケガが増えるのか?

2024年、British Journal of Sports Medicineに非常に興味深いレビューが掲載されました。

テーマは、

「成長・成熟とユースアスリートのケガの関連」

です。

研究者らは30件の研究を分析しました。

その結果、

成長に関連する障害は、思春期の成長スパート周辺でピークになる傾向

が示されました。

さらに、

身長や下肢が速く成長している選手ほど、ケガの発生やケガによる負担が大きい傾向

も報告されています。 British Journal of Sports Medicine

これは成長期スポーツを考えるうえで、かなり重要なポイントです。


「骨が伸びて筋肉が追いつかない」だけではない

成長期について、

「骨だけ先に伸びて筋肉が追いつかないから身体が硬くなる」

という説明を聞いたことがあるかもしれません。

分かりやすい説明ではありますが、実際の成長期の身体はもう少し複雑です。

思春期には、

骨格の大きさ。

身体の各部分の長さ。

体重。

筋量。

筋力。

神経筋機能。

身体重心。

運動能力。

などが変化していきます。

しかも、それぞれが完全に同じタイミングで変化するわけではありません。

そのため、身体そのものが急速に変化している時期に、

走る・止まる・跳ぶ・切り返す・投げる

といったスポーツ動作を繰り返すことになります。

2024年のレビューでも、成長・成熟とケガとの関係は単純ではなく、ケガの種類によって異なることが示されています。 British Journal of Sports Medicine

だから、

「成長期=身体が硬いからケガをする」

だけで説明するのは十分ではありません。


PHV周辺で増えやすい「成長に関連したスポーツ障害」

2024年のレビューでは、思春期の成長スパートに伴って、

骨端部や骨軟骨などに関連する成長期特有の障害

が目立つことが報告されています。 British Journal of Sports Medicine

スポーツ現場でよく知られているものでは、

オスグッド・シュラッター病

シーバー病(踵骨骨端症)

などがあります。

さらに成長期のスポーツ選手では、

腰椎分離症

などの骨ストレス障害にも注意が必要です。

「最近急に身長が伸びている」

そして、

「膝が痛い」

「かかとが痛い」

「腰が痛い」

という場合には、

単純に、

「成長痛だから仕方ない」

と終わらせないことが大切です。


オスグッドと成長期

オスグッド・シュラッター病は、成長期のスポーツ選手にみられる代表的な膝の問題です。

特に、

走る。

ジャンプする。

蹴る。

切り返す。

といった動作を繰り返す競技で相談を受けることがあります。

オスグッドの場合、

「太ももが硬いからストレッチしましょう」

だけで終わることもあります。

もちろん柔軟性を確認することは大切です。

しかしATHBASE整体院では、

膝そのものの状態

をまず確認します。

そのうえで、

足首。

股関節。

筋力。

片脚動作。

ジャンプ。

走り方。

競技動作。

練習量。

そして、

現在どのくらい成長しているのか

まで含めて考えます。


シーバー病と成長期

小学生のサッカー、陸上、バスケットボールなどでよく相談されるのが、

シーバー病によるかかとの痛み

です。

シーバー病も、成長期特有の踵骨骨端部の問題です。

走ると痛い。

ジャンプすると痛い。

練習後に歩くとかかとが痛い。

こうした症状がみられることがあります。

ここでも、

「成長期だから休めばいい」

だけではなく、

まずかかとの状態を見る。

そのうえで足首や下腿、股関節、走り方、ジャンプ、練習量などを確認する。

そして、

その子が今どの成長段階にいるのか

という視点を加えることが重要だと考えています。


成長期の腰痛にも注意したい

成長期スポーツで特に注意したい症状の一つが、

腰痛

です。

「練習すると腰が痛い」

「反ると痛い」

「走ったりジャンプしたりすると痛い」

「何週間も腰痛が続いている」

このような場合、

単なる筋肉痛や身体の硬さだけではなく、腰椎分離症などの可能性も考える必要があります。

腰椎分離症は、成長期のスポーツ選手でみられる骨ストレス障害です。

そのため、

「身体が硬いから腰が痛いんですね」

だけで終わらせず、必要に応じて医療機関での検査・診断につなげることも重要です。

ATHBASE整体院でも、成長期の腰痛については状態を確認し、医療機関での評価が必要と考えられる場合には受診を勧めています。


去年と同じ練習でも「身体は去年と同じではない」

ここは、保護者や指導者の方にもぜひ知ってもらいたい部分です。

例えば、

去年も週5回練習していた。

今年も週5回練習している。

だから、

「練習量は変わっていない」

と思うかもしれません。

しかし、

子どもの身体は変わっています。

去年から身長が10cm近く伸びているかもしれない。

体重も増えているかもしれない。

脚の長さも変わっている。

身体重心も変化している。

そして、その身体で同じ量のダッシュ・ジャンプ・切り返しを繰り返しています。

ユースサッカーに関するレビューでも、PHV周辺では不適切なトレーニング負荷によるケガのリスクに注意する必要があり、成熟状態を継続的に把握することが推奨されています。 サイエンスダイレクト

つまり、

去年できた練習だから、今年も同じようにできる

とは限らないのです。


身長を定期的に測ることにも意味がある

「じゃあ家庭では何をしたらいいの?」

という話になります。

特別な検査をしなくても、まずできることがあります。

それが、

身長を定期的に測ること。

です。

例えば毎月同じ条件で身長を測って記録する。

すると、

「ここ数か月で急に伸び始めた」

という変化に気づくことができます。

研究レビューでは、成長・成熟の状態を臨床的な評価やフィールドでの測定と合わせて考えることが推奨されています。 British Journal of Sports Medicine

ユースサッカーに関するレビューでは、成熟状態をシーズン中に3〜4か月ごとに評価することも提案されています。 PubMed Central (PMC)

ただし、PHVの推定には誤差があります。

身長だけで、

「今PHVだから、このケガになります」

と判断できるものではありません。

あくまで、

身体の状態を考えるための一つの情報

として使うことが重要です。


身長が伸びたらスポーツを休ませるべき?

これは違います。

身長が伸びている=スポーツ禁止

ではありません。

成長期にスポーツをすることには、身体的・心理的・社会的にもさまざまな価値があります。

重要なのは、

成長している身体に対して、どのような負荷がかかっているのか

を見ることです。

練習量。

試合数。

学校の部活動。

クラブチーム。

自主練習。

体育。

トレーニング。

これらをすべて合わせると、本人や保護者が思っている以上の運動量になっていることもあります。

だからこそ、

「身長が伸びているから休む」

ではなく、

成長の状態 × 症状 × 身体機能 × 競技負荷

を組み合わせて考えることが大切です。


ATHBASE整体院が成長期スポーツ障害で見るもの

北海道帯広市のATHBASE整体院では、

オスグッド。

シーバー病。

腰椎分離症。

野球肘。

その他、小学生・中学生・高校生のスポーツによる身体の痛みについて相談を受けています。

その際、

痛い場所を見ずに「成長期だから」と決めつけることはしません。

膝が痛ければ、まず膝を見る。

かかとが痛ければ、まずかかとを見る。

腰が痛ければ、まず腰を見る。

肘が痛ければ、まず肘を見る。

必要に応じて医療機関での評価が必要かどうかも考えます。

そのうえで、

関節の動き。

筋力。

柔軟性。

姿勢。

走る。

跳ぶ。

投げる。

切り返す。

競技特性。

練習量。

そして、

成長段階や最近の身長の変化

まで含めて身体を見ていきます。


「急に身長が伸びた」は、身体からの重要な情報

身長が伸びることは、悪いことではありません。

成長している証拠です。

でも、

急速に変化している身体で、毎日のようにスポーツをしている。

この事実は忘れてはいけないと思っています。

2024年のレビューでも、成長・成熟はユースアスリートのケガのリスクや負担に関係する要素であり、特に成長関連障害は思春期の成長スパート周辺で増えることが示されています。 British Journal of Sports Medicine

だから、

「最近、急に身長が伸びたな」

と思った時期に、

「最近、膝も痛いと言っている」

「かかとを気にしている」

「腰が痛いと言い始めた」

という変化が重なったら、

一度身体の状態を確認するきっかけにしてほしい

と思います。


帯広・十勝で成長期のスポーツ障害にお悩みの方へ

ATHBASE整体院は、北海道帯広市にある、理学療法士が対応する完全予約制の整体院です。

オスグッドによる膝の痛み。

シーバー病によるかかとの痛み。

腰椎分離症からのスポーツ復帰。

野球肘・野球肩。

成長期に起こるさまざまなスポーツ障害。

帯広・十勝でスポーツに取り組む小学生・中学生・高校生について、

「最近急に身長が伸びた」

「身体が硬くなったように感じる」

「今までなかった痛みが出てきた」

「スポーツを続けていいのか分からない」

「大会までに何ができるのか知りたい」

という場合はご相談ください。

学生スポーツの時間は限られています。

だからこそ、ただ休ませるのでも、痛みを我慢して続けるのでもなく、

今の身体でできることを、一つひとつ考える。

ATHBASE整体院は、成長期の子どもたちの「やりたい」を身体からサポートします。


ATHBASE整体院

北海道帯広市西13条北5丁目1-12

理学療法士が対応/完全予約制

初回30分 5,500円(税込)
公式LINE登録で500円OFF
初回5,000円(税込)

ATHBASE整体院 公式サイト


参考文献

  1. Parry GN, Williams S, McKay CD, et al. Associations between growth, maturation and injury in youth athletes engaged in elite pathways: a scoping review. British Journal of Sports Medicine. 2024;58:1001-1010. 成長・成熟とユースアスリートのケガについて30研究を整理したレビュー。 British Journal of Sports Medicine
  2. Towlson C, Salter J, Ade JD, et al. Maturity-associated considerations for training load, injury risk, and physical performance in youth soccer: One size does not fit all. Journal of Sport and Health Science. 2021;10(4):403-412. PHV、成熟度、トレーニング負荷、ケガのリスクについて整理したレビュー。 PubMed
  3. International Olympic Committee. IOC consensus statement on elite youth athletes competing at the Olympic Games: essentials to a healthy, safe and sustainable paradigm. British Journal of Sports Medicine. 2024;58:946-965. 若年アスリートの成長・成熟を含む健康・安全についてまとめたIOCコンセンサス。

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