【十勝・帯広】なぜ身長が急に伸びるとかかとが痛む?骨と筋肉の「成長のズレ」とシーバー病

「少し前まで履けていた靴が、もうきつくなっている」
「最近、急に背が伸びた気がする」
子どもの成長は、親御さんにとってうれしいものです。
しかし、その時期と重なるように、
「走るとかかとが痛い」
「練習後に足を引きずっている」
「朝起きた直後、かかとを痛そうにしている」
と訴え始める子どもがいます。
そのかかとの痛みは、成長期に多いシーバー病(踵骨骨端症)かもしれません。
今回は、急激な身長の伸びと、子どものかかとの痛みにどのような関係があるのかを、研究報告を交えて解説します。
身長が伸びるだけでシーバー病になるわけではありません
最初に、大切なことをお伝えします。
身長が伸びたことだけで、シーバー病になるわけではありません。
成長期には、骨・筋肉・腱など、身体を構成する組織が大きく変化します。
その時期に、
- 走る・跳ぶ動作の繰り返し
- 練習量の急な増加
- 足首の動きの制限
- ふくらはぎの強い張り
- かかとに集中する着地衝撃
- 靴や練習環境
などが重なることで、未成熟なかかとへ負担が集中しやすくなると考えられています。
つまり、シーバー病は一つの原因だけでなく、成長とスポーツ負荷が重なって起こるオーバーユース障害として捉えることが大切です。
「骨が先に伸びて、筋肉が追いつかない」は本当?
成長期の痛みを説明するとき、
「骨が先に伸びて、筋肉や腱が追いつかない」
という表現がよく使われます。
とても分かりやすい説明ですが、少し注意が必要です。
骨だけが急に伸び、筋肉が完全に取り残されるという単純な現象ではありません。
成長スパートでは、骨格の長さや体重、筋力、柔軟性、身体のバランスが大きく変化します。
その変化に身体の使い方が適応するまで、一時的に、
- 筋肉が張りやすくなる
- 関節の動きが小さくなる
- 動作のバランスが崩れる
- 今までと同じ練習でも負担が増える
といった状態が生じることがあります。
これが、一般的に「骨と筋肉の成長のズレ」と表現されている状態です。
かかとの骨は、まだ完成していません
大人のかかとの骨と、成長期の子どものかかとの骨は同じではありません。
子どものかかとの後方には、骨が成長するための踵骨骨端部があります。
この部分は、成長が完了した骨よりも、繰り返される機械的な負荷の影響を受けやすい組織です。
そして、かかとの後方には、ふくらはぎの筋肉から続くアキレス腱が付着しています。
走る、跳ぶ、つま先で地面を蹴るといった動作では、アキレス腱を介してかかとの後方へ力が加わります。
さらに着地時には、地面からの衝撃もかかとへ加わります。
そのため、成長途中のかかとには、
アキレス腱から加わる牽引力
と、
地面から受ける着地衝撃
という二つの負荷が繰り返しかかることになります。

シーバー病の子どもは、かかとへの圧力が高い?
シーバー病のある子どもと、かかとの痛みがない子どもを比較した研究では、シーバー病のある子どものほうが、歩行時のかかとにかかる圧力が高かったと報告されています。
また、少年サッカー選手を対象にした研究でも、シーバー病のある選手では、
- かかとの足底圧が高い
- ふくらはぎの柔軟性が低い
- 足首を上へ曲げる動きが制限されている
といった特徴が確認されています。
ただし、これは「足底圧が高いから必ず発症する」という意味ではありません。
現在の研究では、足首の動き、足底圧、足部の形などが関連要因として挙げられていますが、研究によって結果に違いもあります。
そのため、一つの特徴だけを見て原因を決めつけないことが大切です。
成長期には「同じ練習」でも負担が変わります
成長期の身体は、数か月前と同じではありません。
身長が伸び、脚が長くなり、体重が増えると、走る・止まる・跳ぶときの力も変化します。
本人は以前と同じ感覚で動いていても、かかとに加わる負荷は大きくなっている可能性があります。
そこへ、
- 学年が上がって練習時間が増えた
- 新しいチームに入った
- 週末の試合数が増えた
- 大会前に走り込みが増えた
- 体育館練習と屋外練習が重なった
- 靴が小さくなっている
- 靴底がすり減っている
といった変化が加わると、身体が回復する前に次の負荷がかかります。
重要なのは、身長の伸びだけを見るのではなく、その時期に練習量や競技環境がどう変わったかまで確認することです。
十勝・帯広で気をつけたい練習環境の変化
十勝・帯広では、季節によってスポーツ環境が大きく変わります。
冬場は体育館や室内施設での練習が増え、春には屋外グラウンドや人工芝での練習へ切り替わります。
床や地面の硬さ、使用するシューズ、練習内容が変われば、足にかかる負担も変化します。
環境が変わった直後に、
「今までより練習量が増えた」
「久しぶりに外で長時間走った」
「新しいスパイクに替えた」
という場合は、翌日までかかとの痛みが残っていないか確認してみてください。
環境そのものがシーバー病の原因になるわけではありませんが、急激な負荷の変化は注意したいポイントです。
親御さんに確認してほしい4つの変化
成長期のお子さんがスポーツをしている場合は、次の変化を確認してみてください。
1.身長や靴のサイズが急に変わっていないか
数か月で身長や足のサイズが大きく変わっている場合は、成長スパートに入っている可能性があります。
靴のつま先だけでなく、かかと周辺がきつくなっていないかも確認しましょう。
2.練習後に歩き方が変わっていないか
かかとを地面につけず、つま先立ちのように歩く場合は、痛みを避けている可能性があります。
本人が「大丈夫」と言っていても、歩き方を確認することが大切です。
3.翌朝まで痛みが残っていないか
練習中だけでなく、翌朝の歩き始めに痛みがある場合は、前日の負荷から十分に回復していない可能性があります。
痛みが翌日まで残る状態が続く場合は、練習内容の調整を検討します。
4.走り方やジャンプの仕方が変わっていないか
片側をかばって走る、ジャンプの着地を避ける、以前より動きが小さくなるなどの変化も大切なサインです。
こんな場合は整形外科へ
子どものかかとの痛みが、すべてシーバー病とは限りません。
次のような場合は、自己判断せず医療機関へご相談ください。
- 転倒や衝突の直後から強く痛む
- 足を地面につけられない
- かかとが強く腫れている
- 赤みや熱感がある
- 発熱を伴っている
- 安静にしていても痛い
- 夜中に痛みで目が覚める
- 日を追うごとに悪化している
疲労骨折や感染症など、別の原因を除外するために画像検査が必要となる場合もあります。
ATHBASE整体院では「成長」だけを原因にしません
帯広市のATHBASE整体院では、シーバー病を単に「成長痛だから仕方ない」とは考えません。
また、すべてを「身体の歪み」だけで説明することもしません。
理学療法士としての経験をもとに、
- かかとの痛む位置と程度
- 足首の可動域
- ふくらはぎの柔軟性
- 足部のアーチ機能
- 片脚立ちの安定性
- スクワットやジャンプの動き
- 走行・着地時の身体の使い方
- 練習量と大会スケジュール
- 靴やインソールの状態
などを確認します。
そのうえで、お子さんの状態に合わせたケアや運動、練習量の調整方法をご提案します。
必要に応じて、医療機関での検査や受診をおすすめすることもあります。
目標は「痛みを我慢して続けること」ではありません
成長期は、身体だけでなくスポーツ技術も大きく伸びる時期です。
だからこそ、
「休みたくない」
「試合に出たい」
という子どもの気持ちも大切にしたいと考えています。
しかし、痛みを隠して無理に続けることが、必ずしも将来のためになるとは限りません。
今できる練習と、少し控えたほうがよい練習を整理しながら、安全に競技を続ける方法を考えることが大切です。
まとめ|身長が伸びる時期こそ、身体の変化を見逃さない
身長が急に伸びたからといって、必ずシーバー病になるわけではありません。
しかし、成長期には骨格や筋肉、柔軟性、身体の使い方が大きく変化します。
そこへ走る・跳ぶ動作や、急激な練習量の増加が重なると、未成熟なかかとに負担が集中しやすくなります。
特に、
- 急に身長や靴のサイズが変わった
- 運動後にかかとを痛がる
- 翌朝まで痛みが残る
- つま先立ちで歩く
- 練習を再開すると痛みが戻る
という場合は、我慢を続ける前に一度身体の状態を確認してみてください。
十勝・帯広で、子どものかかとの痛みやシーバー病、成長期のスポーツ障害にお悩みの方は、ATHBASE整体院へお気軽にご相談ください。
理学療法士として身体の状態と動きを確認し、お子さんが大好きなスポーツを長く続けられるようサポートします。
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参考文献
- Nieto-Gil P, et al. Risk factors and associated factors for calcaneal apophysitis (Sever’s disease): a systematic review. British Journal of Sports Medicine. 2023.
- Rodríguez-Sanz D, et al. Slow velocity of the center of pressure and high heel pressures may increase the risk of Sever’s disease. BMC Pediatrics. 2018.
- de Bengoa Vallejo RB, et al. Plantar pressures in children with and without Sever’s disease. Journal of the American Podiatric Medical Association. 2011.
- Kinoshita K, et al. Physical characteristics inducing Sever’s disease in junior gymnasts. 2024.
- Fares MY, et al. Sever’s disease of the pediatric population: clinical, pathologic, and therapeutic considerations. Clinical Medicine & Research. 2021.
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。強い痛みや腫れ、発熱、外傷後の痛み、安静時痛などがある場合は医療機関へご相談ください。


