【帯広市・成長期のスポーツ障害】子どもの足の内側が痛い!有痛性外脛骨の原因と運動を休む目安

こんにちは。
十勝・帯広でATHBASE整体院を運営しております、理学療法士の河江将司です。
スポーツを頑張るお子さんが、足の内側を指さして、
「ここが痛い」
と言っていませんか?
よく見ると、土踏まずの少し上に骨のような出っ張りがあり、押すと痛がる。
スパイクやバスケットシューズを履くと、出っ張りに靴が当たって痛い。
このような症状は、有痛性外脛骨(ゆうつうせいがいけいこつ)の可能性があります。
今回は、有痛性外脛骨とはどのような状態なのか、なぜスポーツをする子どもに痛みが出るのか、そして親御さんが最も迷いやすい「運動を休む目安」について詳しく解説します。
外脛骨があるだけでは病気ではありません
外脛骨とは、足の内側にある舟状骨という骨の近くにできる「余分な骨」です。
医学的には副舟状骨(ふくしゅうじょうこつ)とも呼ばれます。
外脛骨は、生まれつきの身体的な特徴の一つです。
小児整形外科の資料では、少なくとも約14%の人にみられるとされ、両足に存在することも珍しくありません。
ただし、外脛骨がある人の多くは痛みを感じません。
つまり、
外脛骨がある=治療が必要
ではありません。
外脛骨の周辺に痛みや腫れが生じ、歩行やスポーツ、靴の着用に支障が出ている状態を「有痛性外脛骨」と呼びます。
外脛骨はどこにある?
外脛骨があるのは、足の内側です。
内くるぶしから、少し前方かつ下側に指を動かすと、土踏まずの上付近に骨の出っ張りを触れることがあります。
この出っ張りが外脛骨です。
有痛性外脛骨では、次のような症状がみられます。
- 足の内側の骨が出っ張っている
- 出っ張りを押すと痛い
- 走ると土踏まずの上が痛む
- ジャンプや切り返しで痛みが出る
- スパイクやシューズが当たると痛い
- 出っ張りの周囲が赤くなる
- 練習後に足を引きずる
- 片脚でつま先立ちをすると痛い
左右両方に外脛骨があっても、痛むのは片側だけというケースもあります。
なぜ、何もなかった骨が突然痛くなるの?
外脛骨は、昨日突然できた骨ではありません。
以前から存在していても、スポーツの負荷や身体の変化をきっかけに痛みが出始めることがあります。
主に関係すると考えられているのが、次の3つです。
1.後脛骨筋から繰り返し引っ張られる
外脛骨の周辺には、後脛骨筋(こうけいこつきん)という筋肉の腱が付着しています。
後脛骨筋は、土踏まずを支えたり、走る・ジャンプする・切り返すときに足部を安定させたりする筋肉です。
スポーツ中に後脛骨筋が繰り返し働くと、腱を通じて外脛骨周辺に牽引力が加わります。
特に、外脛骨と舟状骨が軟骨性の組織でつながっているタイプでは、その境目に負担が集中して痛みが出ることがあります。
2.靴やスパイクが出っ張りに当たる
サッカーのスパイク、バスケットシューズ、スキーブーツなど、足を強く固定する靴では、外脛骨の出っ張りが内側から圧迫されることがあります。
出っ張りと靴が繰り返し擦れることで、
- 赤み
- 腫れ
- 皮膚の痛み
- 滑液包周辺の刺激
が生じる場合があります。
新しい靴に替えた直後や、足のサイズが変わった時期は注意が必要です。
3.練習量や動作の負荷が増えた
進級やチーム移籍、大会前の追い込みなどによって練習量が急に増えると、今まで痛くなかった外脛骨が痛み始めることがあります。
特に、
- ダッシュ
- ジャンプ
- 急停止
- 切り返し
- 片脚での踏み込み
- つま先で地面を蹴る動作
が多い競技では、足の内側に繰り返し負担がかかります。
サッカー、バスケットボール、陸上、新体操、ダンスなどをしている子どもに多くみられる理由の一つです。
「扁平足だから痛い」とは限りません
有痛性外脛骨の説明では、
「扁平足が原因です」
と言われることがあります。
確かに、足部が内側へ倒れ込む動きが大きいと、外脛骨周辺に圧迫力や牽引力が加わる可能性があります。
一方で、外脛骨と扁平足の関係は研究によって結果が一致しておらず、扁平足だけで痛みの原因を説明することはできません。
扁平足でも痛みがない子どもはいます。
反対に、見た目では土踏まずがあっても、外脛骨が痛む子どももいます。
大切なのは足の形だけではなく、
- 片脚で立ったときの足部の動き
- 走るときの接地
- ジャンプ後の着地
- 足首や股関節の可動域
- 後脛骨筋にかかる負担
- シューズとの接触
まで確認することです。
有痛性外脛骨は3つのタイプに分けられます
外脛骨は、画像上の形によって主に3種類に分類されます。
Type1
後脛骨筋の腱の中に、小さな骨が存在するタイプです。
比較的、症状が出にくいとされています。
Type2
外脛骨と舟状骨が、軟骨性の組織でつながっているタイプです。
スポーツによる牽引力やねじれ、圧迫の影響を受けやすく、最も痛みが出やすいタイプとされています。
Type3
外脛骨が舟状骨と癒合し、大きな一つの出っ張りになっているタイプです。
靴との接触によって痛みが出る場合があります。
外から触っただけでは、どのタイプか判断できません。
必要に応じて、整形外科でレントゲンやMRIなどの検査を受けることが大切です。
すぐに医療機関へ相談したいサイン
足の内側の痛みが、すべて有痛性外脛骨とは限りません。
次のような場合は、整形外科などの医療機関へご相談ください。
- 転倒や接触後から強く痛む
- 足を地面につけられない
- 腫れや熱感が強い
- 安静にしていても痛い
- 夜中に痛みで目が覚める
- 日を追うごとに悪化している
- 外脛骨とは異なる場所にも強い痛みがある
- 数週間負荷を調整しても変化がない
舟状骨の疲労骨折など、スポーツの長期休止が必要になるケガとの区別も重要です。
見た目や触った感覚だけで自己診断せず、必要に応じて画像検査を受けましょう。
有痛性外脛骨は、どのように対応する?
有痛性外脛骨では、まず保存的な対応が選択されます。
小児整形外科領域では、一般的に次のような方法が用いられます。
- 運動量の調整
- 靴の変更
- 当たる部分の保護
- インソールや装具
- 一時的な固定
- 足部周辺の運動療法
- 医師の判断による薬物療法
痛みが強い場合には、医療機関で一定期間、ギプスやブーツなどによる固定が選択されることもあります。
保存的な対応を続けても日常生活やスポーツへの支障が大きい場合には、手術が検討されるケースもあります。
ただし、外脛骨があるだけで手術が必要になるわけではありません。
「数日休めば治る」とは限らない
有痛性外脛骨は、短期間で痛みが落ち着く子どももいれば、対応に時間がかかる子どももいます。
169人、226足の有痛性外脛骨を調べた研究では、保存的な対応によって完全に痛みがなくなったのは28%、部分的に軽減し手術を必要としなかったケースが41%、最終的に手術へ進んだケースが30%でした。
完全に痛みがなくなったケースでも、保存的対応の平均期間は約8か月でした。
ただし、これは医療機関を受診した症状のある子どもを対象とした後ろ向き研究です。
すべての子どもに8か月かかるという意味ではありません。
大切なのは、
「少し休めば必ず治る」
とも、
「外脛骨があるから手術になる」
とも決めつけないことです。
痛みの経過と運動機能を確認しながら、その子に合った対応を続ける必要があります。
自宅でできること
靴が当たっていないか確認する
インソールを外した状態と入れた状態で、外脛骨周辺への当たり方を確認します。
靴ひもを強く締めすぎていないか、シューズの内側が変形していないかも見てみましょう。
練習後と翌朝の状態を記録する
練習直後だけでなく、
- 帰宅後
- 入浴後
- 翌朝
- 階段昇降時
の痛みを確認します。
翌朝まで痛みが残る場合は、前日の負荷が強すぎた可能性があります。
痛む場所を強く押し続けない
骨の出っ張りを強く揉んだり、硬いボールでゴリゴリ刺激したりする必要はありません。
局所へ強い圧迫を加えることで、かえって痛みが増す場合があります。
無理に足のアーチを作ろうとしない
タオルギャザーなどが勧められることもありますが、すべての子どもに同じ運動が適しているわけではありません。
運動中に外脛骨周辺の痛みが強くなる場合は中止してください。
ATHBASE整体院では、骨の出っ張りだけを見ません
帯広市のATHBASE整体院では、有痛性外脛骨に対して、出っ張っている部分を強く押したり、骨そのものを元の位置へ戻したりすることはありません。
外脛骨は身体的な特徴であり、整体で消える骨ではないからです。
理学療法士としての経験をもとに、
- 足のどこが痛むのか
- 靴と外脛骨が接触していないか
- 足首の可動域
- 後脛骨筋周辺の状態
- 片脚立ちでの足部の安定性
- つま先立ちの動作
- スクワットやジャンプ着地
- 走行時の接地
- 練習量と大会スケジュール
を確認します。
そのうえで、足部にかかる負担を整理し、状態に合わせたケアや運動、練習量の調整方法をご提案します。
医療機関で検査や固定が必要と考えられる場合には、整形外科への受診もおすすめします。
休ませることだけがゴールではありません
有痛性外脛骨では、痛みが落ち着くまで休むことも必要です。
しかし、休んで痛みがなくなっただけでは、練習を再開したときに同じ負担がかかる可能性があります。
競技復帰に向けては、
- 普通に歩ける
- 片脚でつま先立ちができる
- 軽く走っても痛みが増えない
- ジャンプと着地で動きが崩れない
- 競技特有の切り返しや踏み込みができる
- 翌朝に症状が悪化しない
というように、段階的に確認していくことが大切です。
試合で動けることと、練習を繰り返しても悪化しないことは同じではありません。
一度の動作だけでなく、繰り返した後の反応まで確認します。
よくある質問
外脛骨があると、必ず痛くなりますか?
いいえ。
外脛骨があっても、痛みなく生活やスポーツを続けている人が大半です。
骨があるかどうかだけでなく、靴との接触やスポーツ負荷、足部の使い方などが関係します。
扁平足を治せば痛みはなくなりますか?
扁平足だけが有痛性外脛骨の原因とは限りません。
足の形だけで判断せず、実際の立ち方や走り方、外脛骨周辺に加わる力を確認する必要があります。
痛みがあっても試合に出られますか?
痛みの程度だけでなく、歩き方、走り方、腫れ、翌朝の状態などから判断します。
足を引きずる、痛みで動作が変わる、翌日まで悪化が残る場合は、出場を含めて負荷を見直す必要があります。
外脛骨は整体でなくなりますか?
なくなりません。
ATHBASE整体院では、骨を消すことではなく、外脛骨周辺に集中している負担を確認し、競技を続けるための身体機能と負荷調整をサポートします。
まとめ|足の出っ張りではなく「痛みと動き」を確認する
外脛骨は、一定数の人にみられる身体的な特徴です。
外脛骨があるだけでは、病気でも治療対象でもありません。
しかし、
- 足の内側が痛い
- 骨の出っ張りを押すと痛い
- 靴が当たって赤くなる
- 練習後に足を引きずる
- 走る・跳ぶ・切り返す動作がつらい
という場合は、有痛性外脛骨の可能性があります。
「骨が出ているから仕方ない」
「扁平足だから治らない」
と決めつける必要はありません。
痛みが出ている場所、靴との接触、身体の使い方、練習量を整理することで、今できることが見えてきます。
十勝・帯広で、子どもの足の内側の痛みや有痛性外脛骨、成長期のスポーツ障害にお悩みの方は、ATHBASE整体院へお気軽にご相談ください。
理学療法士として身体の状態と動きを確認し、お子さんが大好きなスポーツを長く続けられるようサポートします。
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https://athbase-seitai.com/
参考文献
- Pediatric Orthopaedic Society of North America. Accessory Navicular Study Guide.
- Wynn M, Brady C, Cola K, Rice-Denning J. Effectiveness of Nonoperative Treatment of the Symptomatic Accessory Navicular in Pediatric Patients. Iowa Orthopaedic Journal. 2019;39(1):45-49.
- Xiang F, et al. Accessory navicular in children. World Journal of Clinical Cases. 2023.
- Nguyen HB, et al. Risk Factors for Failure of Nonoperative Treatment of Symptomatic Accessory Navicular in Children and Adolescents: A Population-Based Case-Cohort Study. 2024.
- Wariach S, et al. Assessing the Outcomes Associated with Accessory Navicular Bone Surgery—a Systematic Review. Current Reviews in Musculoskeletal Medicine. 2022.
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、診断や治療に代わるものではありません。強い痛みや腫れ、外傷後の痛み、安静時痛などがある場合は、医療機関へご相談ください。


