試合後のリカバリー、何をすればいい?|まず見直したい「睡眠・栄養・休養」

こんにちは。十勝・帯広でATHBASE整体院を運営している、理学療法士の河江将司です。
スポーツを頑張るお子さんの保護者から、
「試合の後は何をしたらいいですか?」
「疲れているときはストレッチした方がいいですか?」
「プロテインを飲ませた方がいいですか?」
という質問をいただくことがあります。
もちろん、ストレッチやアイシングなど、いろいろなリカバリー方法があります。
でも、その前に見直してほしいことがあります。
それが、「睡眠・栄養・休養」です。
リカバリー=特別なことをすること、ではありません
「リカバリー」と聞くと、
・アイシング
・ストレッチ
・マッサージ
・冷水浴
などをイメージするかもしれません。
もちろん、これらにもそれぞれ研究があります。
ただ、どんな方法を選んだとしても、
睡眠が足りない。
食事が足りない。
休む時間がない。
という状態では、身体の回復を十分に支えることはできません。
だから私は、「何をするか」の前に「ちゃんと回復できる環境があるか」を見ることを大切にしています。
① 一番最初に見直したいのは「睡眠」
試合が終わった夜、興奮してなかなか眠れない。
帰宅が遅くなって寝る時間が短くなる。翌朝は学校がある。
成長期の選手では、こうしたことも珍しくありません。
しかし、睡眠は単なる「休憩時間」ではありません。
身体の回復だけではなく、認知機能や感情、競技パフォーマンスなどにも関係しています。
IOC(国際オリンピック委員会)が2024年に発表したユースアスリートに関するコンセンサスでも、睡眠は健康だけではなく、パフォーマンスや回復、ケガの予防にも重要とされています。
つまり、「練習を頑張る」ことと同じくらい、「しっかり眠る」ことも大切。ということです。
② 次に「食べる・飲む」
試合では、たくさんのエネルギーを使います。汗もかきます。
だから試合後には、使ったエネルギーや水分を補うことが必要です。
特に成長期の選手では、
「身体を大きくしたい」
「筋肉をつけたい」
という思いから、プロテインやサプリメントに注目することもあります。
でも、まず大切なのは、毎日の食事です。
ご飯などの炭水化物。
肉・魚・卵・大豆製品などのたんぱく質。
野菜や果物。そして水分。
こうした基本的な食事が、身体をつくる土台になります。
IOCのユースアスリートに関する提言でも、サプリメントに頼る前に、十分なエネルギーと栄養素を含むバランスの良い食事を基本とすることが重要とされています。
プロテインが悪いわけではありません。
でも、「プロテインを飲んでいるから大丈夫」ではありません。
③ そして「休む」
ここが意外と難しいところです。
試合が終わった翌日。
「昨日頑張ったから、今日も練習!」ということもあると思います。
もちろん、軽い運動が回復に役立つ場合もあります。
しかし、疲労が強い状態で、さらに高い負荷をかけ続けることが続けば、身体が十分に回復する時間を確保できません。
スポーツでは、
トレーニング → 疲労 → 回復 → 適応
というサイクルが大切です。トレーニングだけを繰り返しても、身体は成長しません。
「休む=サボる」ではありません
スポーツを頑張る子ほど、「休んだら上手くなれない」と思ってしまうことがあります。
でも、休むこともトレーニングの一部です。
身体に刺激を与えるのがトレーニング。
その刺激から身体が回復し、適応していく時間が休養です。
だから、頑張る日と休む日をつくる。これも競技力を高めるために必要な考え方です。
「疲れが取れない」は身体からのサインかもしれません
例えば、
・朝起きても疲れている
・練習中に身体が重い
・いつもより走れない
・ジャンプが低くなった
・集中できない
・同じ場所が何度も痛くなる
こうした変化があるなら、
「もっと頑張らないと」
ではなく、
「今、負荷が大きすぎないかな?」
と考えてみることも大切です。
特に成長期の選手は、
学校生活
+
部活動・クラブ活動
+
試合
+
自主練習
+
身体の成長
と、身体にさまざまな負荷がかかっています。
まとめ
試合後のリカバリーで、まず見直してほしいのは、
①睡眠
②栄養・水分
③休養
です。
アイシングやストレッチなどを考える前に、
「ちゃんと寝られている?」
「ちゃんと食べられている?」
「ちゃんと休めている?」
を確認してみてください。
そして、
疲れが抜けない=身体にかかっている負荷を見直す
という視点も持ってみてくださいね。
こんな選手は一度、身体を見直してみてください
・試合後の疲労がなかなか抜けない
・練習しているのにパフォーマンスが落ちてきた
・同じ場所の痛みを繰り返している
・最近、身体が重い
・ケガから復帰したけれど再発が不安
・練習量が増えてから身体の調子が悪い
「痛くなってから」ではなく、
痛くなる前に身体を確認する。
それも、スポーツを長く続けるための大切な選択肢です。
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参考文献
- Mountjoy M, et al. IOC consensus statement on elite youth athletes competing at the Olympic Games: essentials to a healthy, safe and sustainable paradigm. British Journal of Sports Medicine. 2024.
- Soligard T, et al. How much is too much? Part 1: International Olympic Committee consensus statement on load in sport and risk of injury. British Journal of Sports Medicine. 2016;50:1030-1041.
- Bergeron MF, et al. International Olympic Committee consensus statement on youth athletic development. British Journal of Sports Medicine. 2015;49:843-851.


