ストレッチだけで怪我は防げる?研究から見えてきた答え

「怪我を予防するためには、しっかりストレッチをしましょう。」
スポーツをしている方や保護者の方なら、一度は耳にしたことがある言葉ではないでしょうか。
部活動やクラブチームでも、練習前後にストレッチを行うことが当たり前になっています。
では、本当にストレッチだけで怪我は防げるのでしょうか?
今回は、スポーツ医学の研究をもとに、このテーマについて解説します。
世界中の研究をまとめた結果は?
このテーマについては、これまで数多くの研究が行われてきました。
その中でも、2014年にBritish Journal of Sports Medicineに掲載されたシステマティックレビュー・メタアナリシスでは、25件・26,610名を対象とした研究を解析し、さまざまな怪我予防プログラムの効果を比較しています。
【研究からわかったこと】
この研究では、
ストレッチ単独では、スポーツ外傷の発生率を有意に減少させる効果は認められませんでした。
一方で、
- ストレングストレーニング(筋力トレーニング)
- 固有感覚トレーニング(バランス能力や身体をコントロールする能力を高めるトレーニング)
- 複数の要素を組み合わせた怪我予防プログラム
では、怪我の発生率を低下させる効果が報告されています。
つまり、
「ストレッチだけをしていれば怪我を防げる」という科学的根拠は、現在のところ十分ではないということです。
スポーツ障害予防における運動介入の有効性:ランダム化比較試験の体系的レビューおよびメタアナリシス - PubMed
だからといってストレッチが不要なわけではありません
ここで誤解してほしくないことがあります。
この研究は、
「ストレッチは意味がない」
と言っているわけではありません。
例えば、
- 太ももの裏(ハムストリングス)が硬い
- 股関節の動きが悪い
- 足首の柔軟性が不足している
このような選手では、柔軟性不足が怪我の原因になっていることがあります。
その場合は、ストレッチを行うことで関節の動きが改善し、身体への負担を軽減できる可能性があります。
つまり、ストレッチが必要な選手も確かに存在するのです。
大切なのは「その選手に何が必要なのか」を見極めること
怪我の原因は一人ひとり違います。
例えば、
- 関節や筋肉が硬いことが原因の選手
- 筋力不足が原因の選手
- バランス能力が低下している選手
- 着地や走り方など身体の使い方に課題がある選手
- 疲労やコンディショニングの影響を受けている選手
など、原因はさまざまです。
そのため、
「全員が同じストレッチをすれば大丈夫」
ということはありません。
逆に、
「筋トレだけしていればいい」
というわけでもありません。
ATHBASE整体院が大切にしていること
当院では、怪我を改善することだけではなく、
「なぜその怪我が起きたのか」
という原因を大切にしています。
身体の状態をしっかり評価したうえで、
- 柔軟性が必要なのか
- 筋力を高める必要があるのか
- 身体の使い方を改善する必要があるのか
- バランス能力を高める必要があるのか
などを見極め、一人ひとりに合わせたプログラムを提案しています。
これはスポーツ選手だけではなく、成長期の選手にも非常に重要な考え方です。
「みんな同じ」ではなく、「あなたに合った予防」を
スポーツ障害を予防するために大切なのは、
ストレッチだけでも、筋力トレーニングだけでもありません。
一人ひとりの身体を評価し、
その選手に合った
- ストレッチ
- ストレングストレーニング
- バランストレーニング
- 身体の使い方の練習
- 栄養やコンディショニング
これらを組み合わせることが、怪我の予防につながります。
だからこそ私たちは、
「何をやるか」よりも、「その選手に何が必要なのか」を大切にしています。
まとめ
ストレッチは、怪我予防に役立つ大切な方法の一つです。
しかし、現在の研究では、
ストレッチだけで怪我を予防できるとは言えないことが示されています。
だからこそ重要なのは、
一人ひとりの身体を正しく評価し、その選手に合ったトレーニングやストレッチを選択すること。
ATHBASE整体院では、理学療法士としての専門知識とスポーツ医学のエビデンスをもとに、一人ひとりに合わせた身体づくりと怪我予防をサポートしています。
スポーツ中の痛みや、繰り返す怪我でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
参考文献
Lauersen JB, Bertelsen DM, Andersen LB. The effectiveness of exercise interventions to prevent sports injuries: a systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials. Br J Sports Med. 2014;48(11):871-877. PMID: 24100287.



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